流れる空の中で数学を。

とある数学好きの「手作りすうがく」と「気ままな雑記」。

プチ研究

為替トレードの不規則な動きを可視化してみた

前回のランダムな結果を受けて 前回の記事では、ランダムネスから為替チャートをおおよそ再現できるか確認した。おおよそ再現できるというのが前回の結果だった。 sky-time-math.hatenablog.jp 今回の記事では、実際の為替チャートの統計的ふるまいを可視化…

為替レートは乱数で再現可能なのか?について

問題提起 今も昔も為替取引が活発に行われている。しかし、その未来予測は困難とされており、実際ランダムウォークのようであるとも言われている。もし、仮に完全にランダムウォーク的であるならば、分儲けと損がそれぞれ50%の確率で起こり、手数料が引かれ…

局在アンダーソンモデルの臨界点の次元依存性( dimensional dependence of the critical point of the Anderson model with box distribution )の線形フィット

局在アンダーソンモデルの臨界点の次元依存性(dimensional dependence of the critical point of the Anderson model with box distribution) 局在アンダーソンモデルでbox distributionを仮定したときの臨界点が整数次元についてほぼ線形に増加していること…

級数の極限値と総和法の関係について

指数関数とパデ近似と極限 指数関数の級数展開での極限を考えてみよう。 ……① パデ近似を用いて、関数列を生成すると、 ……② ……③ ……④ などが考えらえる。ところが、①式の右辺の極限値を先にとると、級数の次数の増加に関係なく、②の場合は、で明らかに0に収束…

x^2+y^2≡z^2 (mod p^e)の解の個数

の解の個数 以下の文献によると、 https://math.mit.edu/research/highschool/primes/circle/documents/2020/Shleifer_Su_2020.pdf この問題のでの解の個数は、個となる。 この文献を参考に一般化を試みる。 の解の個数 以下、上記の参考文献と並行して話を…

【証明】p+q=rのとき、√p+√q≡√r(mod n)ならば、n=2qとなること

問題 前回の記事で、予想を立てた。 sky-time-math.hatenablog.jp これをの場合に証明できたので*1、この記事で以下に書く。 となることの証明 両辺を二乗して、 よって、はの倍数。 また、 となるが存在するので、ヤコビ記号の相互法則(第2補充法則)より、…

p+q=rのとき、√p+√q≡√r mod nを満たすnについて

問題 を素数とする。のとき、を満たすをの場合に探索した。 プログラムは過去記事参照のこと、 sky-time-math.hatenablog.jp 例 予想 を素数とする。のとき、を満たすが存在するための必要条件は、 である。 証明できた方、証明を知っている方がいたら教えて…

√p+√q≡√r(mod n)となるようなモジュロ演算

を素数としたときのルート和 を素数とする。このとき、 は、自然数を法として、方程式 の解が存在すれば、ちょうど2つ存在する。このとき、などと書くことにする。 与えられた素数に対して、 を満たすは存在するかという問題が自然と思いつく。 の場合 これ…

【Python】5000×5000直交行列の対角化【線形代数】

巨大なランダム直交行列 各成分がの一様乱数で決定される5000×5000行列を近似的に対角化してみた。 手法 規格化したベクトルを用意し、各成分がという位相だけを持つとして、をモンテカルロ法により最適化し、対角化を行った。 プログラム github.com gistc1…

【Python】確率的素数生成プログラム【改良版】

バグがありました sky-time-math.hatenablog.jp 素数が見つからないときは、取り合えず2を足す作戦に変更 ついでに、sympy.isprime()で素数判定する作戦に変更。プログラムは以下においてあります。 github.com 進捗バー表示は以下のサイトを参考にした。 q…

【素数】確率的素数生成【Python】

n番目の素数が与えられた時、n+1番目の素数を予測する。 アルゴリズムのアイデアは前回の記事と同様なので、それを貼り付けておく。 sky-time-math.hatenablog.jp コード パラメータの調整でどこまで成功確率が上がるかわからないが、ひとまず素数2,3,5を出…

【素数判定】分解に基づく素数判定の劇的改良(99.58%)【Python】

前回の反省点 前回の記事では、判定成功率55%程度とあまりぱっとしなかった。 sky-time-math.hatenablog.jp そこで、少し悩んだ結果、明らかに2,3,5,7などで割れるのは合成数だという情報を使っていなかったことに気づいた。また、プログラムのフローに問題…

【素数判定】自然数の分解に基づく素数判定遊び【Python】

事始め 覚えてないですよね^_^一昨年あたりに数学デーでひたすら僕のアマチュア数学研究テーマを書き連ねて説明してた奴です^_^式としてはこんなのです。53=2^2×3×5-767=2×5×7-3一目で素数ってわかるよね?ってやつ。 — ひさぴょん@勉強垢 (@o_hisashi) 2021…

【素因数の個数】

Nの素因数分解 と因数分解されたとき、素因数の個数 を考える。これの最大値は、 となる。実際、までの値をシミュレーションしてプロットすると、次の図のようになる。 r(N)の分布と 平均化 自然数を考えて、 として計算してみる。 のとき、までではで抑えら…

【素因数分解】分解長という概念を導入してシミュレーションしてみた【RSA暗号】

素因数分解 素数に対して、を考える。このとき、が分かっていれば、 と求まる。 プログラム が半素数の場合のみ出力している。 giste505f5b0bfc142369b1c51f116aabf10 計算結果 の計算結果 N=1~1000までのd(N) の計算結果 N=1~10^4までのd(N) 塗りつぶ…

【RSA暗号】適当にとった自然数eの割り算による素因数探索【未実装かつ自信なし】

Amazon.co.jp: Yoshiki Ueoka:作品一覧、著者略歴 数学関連の絶版本・品切れ本をコチラから購入できます! RSA暗号解読に向けて試してみたこと 連分数によるRSA暗号の攻撃方法があることを知ったので、そこに着想を得て自分であれこれやってみた。この本に書…

【人工知能】考えるとは何かを考えてみた【知能と世界の関係概論】

Amazon.co.jp: Yoshiki Ueoka:作品一覧、著者略歴 数学関連の絶版本・品切れ本をコチラから購入できます! 考えるということ 考えるとはなんだろうか? 「我を思うゆえに我あり」とどこかの誰かがいったのを覚えている。つまり、考えるという行為Tは確かに存…

【高速化希望】1~6枚の擬ポリオミノの探索【Python】

ポリオミノ 1~6枚の正方形からなる擬ポリオミノの種類数を計算しました。 1枚⇒1種類 2枚⇒2種類 3枚⇒6種類 4枚⇒34種類 5枚⇒166種類 6枚⇒991種類 1枚増えるごとに、およそ5倍から6倍増えていることが分かる。 プログラム gist60f2d692cf798e0828e5085fa4a06678…

【完成!】擬ポリオミノ探索プログラム【やったぜ!】

追記:2021/08/15/20:36完成しました! 擬ポリオミノ探索プログラムを作成しました 4つの正方形の場合までしか、計算してませんが、実装してある関数を使えばより多くの場合もそのまま計算できます。一応、グラフで図示してます。 プログラム 追記:反転し…

【協力求む】擬テトリミノの探索プログラム【未完成】

擬テトリミノ 四つの平行移動で移りあう正方形を考える。この4つの正方形の内どの1つをとってきても、必ずほかの正方形と頂点または辺で接している。このような図形を擬テトリミノというらしい。特に、平行移動と回転で移りあう図形は同一視するものとする…

【mod】n桁の数の各位を足し続けた結果が最高の位に一致する確率【Python】

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とあるえぐい不定積分への多点総和法の応用

Amazon.co.jp: Yoshiki Ueoka:作品一覧、著者略歴 数学関連の絶版本・品切れ本をコチラから購入できます! とある不定積分 これはひどい pic.twitter.com/8wO07Gwa6Q— とらんせ(んでんた)る (@4294967291prime) 2020年5月31日 こんなやたらめったらごちゃご…

【Kindle】素因数分解本【無料キャンペーン】

僕の素因数分解本2冊を今日から5日間無料キャンペーンしています。どちらもオリジナルの素因数分解のアイデアをまとめたものです。少しでも興味が湧いたなら、今のうちにダウンロードしていってくださいね!!素因数分解本の2冊の無料キャンペーン始まりました…

【オイラー関数】FoxQ(または上岡)のφ類別予想【同値類】

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【Kindle】収縮遡及法(プログラム実装者求む!)【素因数分解】

Amazon.co.jp: Yoshiki Ueoka:作品一覧、著者略歴 Kindleにて、「収縮遡及法」と名づけた新しい素因数分解法についての本を出版しました。詳細はAmazonのページを見てください。 最初に、PythonのJupyter notebook上で動作するソースコードを作成してくれた…

【素因数分解】ぼくの考えたアルゴリズム【RSAに挑む】

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【素因数分解】円分多項式法の微改良とテスト計算

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【素因数分解】円分多項式法の微改良【RSAに挑む】

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【素因数分解】円分多項式法【RSAに挑む】

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【素因数分解】数列階乗法の改良その1【RSAに挑む】

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