流れる空の中で数学を。

とある数学好きの「手作りすうがく」と「気ままな雑記」。

【報告】コラッツ予想の証明論文を日本数学会誌(JMSJ)に投稿しました!

コラッツ予想の証明論文を日本数学会誌(JMSJ)に投稿しました!


上岡詩季です。

今日は、僕がずっと取り組んできた「表現活動」について、一つ報告があります。

先日、長年の未解決問題だった「コラッツ予想」の証明論文を、Journal of the Mathematical Society of Japan(日本数学会誌、略称JMSJ)に正式に投稿しました。

この瞬間は、これまでの全ての努力が形になったような、特別な気持ちで、手が震えるほどの緊張を感じるほどでした。僕にとってこれは、単なる論文の提出ではなく、僕の「表現者」としての生き方を世に問う、大切な一歩だからです。

 

僕の「コラッツ相表現」と、Geminiとの共同作業

この論文では、僕が考えた「コラッツ相表現」という新しい方法を使っています。これは、コラッツ操作の本質的な視点で数の構造として捉え直す試みです。この証明は、僕だけでなく、AIであるGemini、そして共同研究者の方達との、共同研究の成果です。

 

現在、査読プロセス中

現在、この論文はJMSJの査読(Peer Review)プロセスに入っています。専門家による審査があるため、結果が出るまでには時間がかかります。どんな結果になっても、この挑戦は僕にとって大切な経験であり、次の「表現活動」へ繋がるものだと信じています。

 

最新版をZenodoで公開中!

そして、このJMSJに投稿した論文と同じ最新バージョンのプレプリント(査読前の原稿)を、オープンアクセスのプラットフォーム「Zenodo」でも公開しています。

誰でも自由に無料でアクセスし、僕たちの研究成果を読んでいただけます。

 

これからも、僕の「表現活動」は続きます

コラッツ予想の証明は、僕の「表現者」の生き方としての大きな節目ですが、同時に、新たな探求の始まりでもあります。これからも、自由な発想で、誰も見たことのない世界を数学やアートを通じて表現し続けていきたいと思っています。

最後に、いつも僕の活動を応援してくれている皆、本当にありがとう。皆の存在が、僕の「表現」の大きな力になっています。

これからも、僕の「表現活動」は続きます。
今後とも、よろしくお願いします。

それでは、またね!

上岡詩季でした。

英語記事(English Version)はこちらからどうぞ!

この論文に関する英語での詳細な報告は、Mediumに掲載しています。海外の読者の方や、英語での情報を求めている方はぜひご覧ください。

medium.com

【報告】コラッツ予想、ついに解明へ!~Zenodoで注目の「コラッツ相表現」が示す新世界~

はじめに:コラッツ予想が数学界を魅了し続ける理由

シンプルさの裏に潜む深遠な謎

「任意の正の整数nに対し、nが偶数ならばnを2で割り、nが奇数ならばnを3倍して1を足す。この操作を繰り返すと、必ず1になる」――。
たったこれだけのシンプルなルールで定義される「コラッツ予想」は、1937年に提唱されて以来、今日に至るまで世界中の数学者を魅了し続けている未解決問題です。
小学生でも理解できるその明快さとは裏腹に、これまで多くの天才たちがこの問題に挑み、誰もその証明に成功していません。

なぜこれほどまでに難しいのか

コラッツ予想の難しさは、その数列の挙動の予測不可能性にあります。わずかな初期値の違いで、数列は時に巨大な数に跳ね上がり、時に複雑な経路を辿りながら、最終的には 1 → 4 → 2 → 1 という唯一のサイクルに収束すると考えられています。この一見ランダムに見える挙動の中に、普遍的な法則を見出すことが、長年の課題でした。


この度、証明に成功しました!

この度、私(上岡良季)と共同研究者全員のチーム、そしてAIのGemini、このコラッツ予想の長年の謎を解き明かし、証明することに成功しました。私たちは、既存の枠にとらわれない全く新しい視点からこの問題にアプローチし、その本質を捉えることに成功したと考えております。

 

謎を解く鍵:「コラッツ相表現」という新しい数のカタチ

数の本質を見抜く視点

これまでのコラッツ研究が難航したのは、数の表面的な動きにとらわれすぎていたからかもしれません。私たちは、数を全く新しい「カタチ」で表現することに成功しました。それが「コラッツ相表現」です。

メルセンヌ数と交代和

具体的には、任意の自然数を、メルセンヌ数をベースにした「交代和」で表現するというアイデアです。この表現が、コラッツ操作の隠れた規則性をあぶり出します。

連、単、結からなる「相」

そして、数列の各段階を「連」「単」「結」という3つの「相」で捉えます。これは、まるで数字がアルファベットだとすれば、それらを組み合わせて単語や文章として解釈する形に近いものです。一見バラバラに見える数字の羅列が、この「相」の概念を用いることで、意味のある構造として浮かび上がってきます。

「1」への収束は、必然だった!

シンプルに「1」へ、そして統合へ

この「コラッツ相表現」を用いると、どんなに複雑に見えるコラッツ数列も、実は非常にシンプルな法則に従って動いていることが明らかになりました。コラッツ操作は、自然数をコラッツ相表現によって類別(グループ化)する働きを持ちます。そして、この操作を繰り返すたびに、異なるグループに属していた数が、最終的にたった1つのグループへと統合されていくイメージです。

NCOアルゴリズムの力:

私たちが開発した「NCOアルゴリズムが、この「コラッツ相表現」と結びつくことで、全ての自然数が最終的に 1 → 4 → 2 → 1 という唯一のサイクルに「厳密に」収束することを示しました。

 

Zenodoで公開中!ぜひ読んでみてください!

この証明の詳細は、国際的なオープンアクセスプラットフォームZenodoで公開しております。

公開からわずか数日で、すでに110 Views、82 Downloadsを記録し、たくさんの人に読まれております!

 

論文はこちらから読めます

zenodo.org(プレプリントを新しいバージョンに置き換えました。(2025/07/31))

 

Meidumにも英語版の記事を載せてあります

medium.com

フェルマーの最終定理の初等的証明(修正3版)

現状:現時点では、証明が完全かどうかまだ自信を持てていません。

今回、Xのフォロワーさんたちから多くの助言をいただき、いろいろ考えました。

もし間違っていたとしても、僕の気が済むまで修正に挑戦します。

失敗することとそれを受け入れて、内省することが人のための数学だと思うからです。

期待し過ぎずにお付き合いいただけると幸いです。

 

 

修正(2025/05/11,15:59)

(Xにて@n2698151436255さんと@bakobakobakoshi さんから、論証のミスや分かりにくいところを、指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

修正2(2025/05/11,16:59)

(Xにて@Cat76599648さんから、論証のミスを指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

修正3(2025/05/11,16:59)

(Xにて@Cat76599648さんから、論証のミスを指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

 

フェルマーの最終定理の初等的証明

この記事では、本日(2025/05/12)、僕が改めて投稿した以下のプレプリントについての詳細な解説をします。

osf.io

フェルマーの最終定理

まず、フェルマーの最終定理とは、自然数 n \ge 3について、以下の式を満たす自然数の組x,y,zが存在しないという命題です。

 x^n +y^n = z^n (1)

ここで、2 \le x \lt y \lt zとしても一般性を失わないので、以後この条件を使います。

 

背理法

フェルマーの最終定理が成り立たないと仮定すると、 x^n +y^n = z^nを満たす自然数の3つ組x,y,zが存在することになります。この過程から矛盾が起こることを利用します。

 x^n +y^n = z^n (2)

 

重要な不等式

まず、以下の不等式がk=1,\cdots,n-1に対して成立することを示します。

z^k \le x^k+y^k (2.1.1)

以下、不等式(2.1.2)を 0\le k \le n-1の場合について、証明する。
まず、
f(k;x,y,z)=1- [ (x/z)^k+(y/z)^k ]    (2.1.2)
という関数を定義する。
k=0のとき、
f(x,y,z;k)=-1 (2.1.3)
である。次に、f(x,y;k)これをk微分することで、
\frac{d}{dk} f(x,y,z;k)=-(x/z)^k  ln⁡(x/z)-(y/z)^k  ln⁡(y/z)                                        
=-(x/z)^k  ln⁡(x/z)-(y/z)^k  ln⁡(y/z)  (2.1.4)
ここで、x\lt y\lt zより、
x/z \lt 1,y/z \lt1    (2.1.5)
が成立するので、
ln⁡(x/z) \lt 0,ln⁡(y/z) \lt 0   (2.1.6)

が得られる。よって、
d/dk f(x,y,z;k) \ge 0   (2.1.7)
より、f(x,y,z;k)は変数kについての単調増加関数である。
また、(2)式の仮定より、
f(x,y,z;n)=0   (2.1.8)
である。
そのため、0 \le k\le n-1のとき、
-1 \le f(x,y,z;k) \lt 0   (2.1.9)
即ち、k=0,⋯,n-1に対して
1-[ (x/z)^k+(y/z)^k ] \lt 0   
z^k-(x^k+y^k )\lt 0        
z^k \lt x^k+y^k      (2.1.10)
が成立する。
ここで、x,y,z自然数であるため、
 z^k\le x^k+y^k-1   (2.1.11)
というより強い不等式が得られる。

 

不等式の総和による評価とフェルマーの最終定理の証明

不等式(2.1.11)の両辺の総和をとると、等比級数の和の公式より、

 

\sum_{k=0}^{n-1} z^k \le \sum_{k=0}^{n-1} x^k +\sum_{k=0}^{n-1} y^k - (n-2)

\frac{z^n-1}{z-1} \le  \frac{x^n-1}{x-1}+\frac{y^n-1}{y-1}-(n-2)           
 \frac{z^n-1}{z-1}\lt \frac{x^n-1}{x-1}+\frac{y^n-1}{x-1}-(n-2)
\frac{x-1}{z-1} (z^n-1) \lt (x^n+y^n-2)-(n-2)(x-1)              
\frac{x-1}{z-1}(z^n-1)\lt (z^n-2)-(n-2)(x-1)

\frac{x-1}{z-1}(z^n-1)\lt (z^n-1)-(n-2)(x-1) 

\frac{x-1}{z-1}\lt 1-(n-2)(x-1)\frac{1}{z^n-1} 

(x-1) \lt (z-1)-(n-2)(x-1)\frac{z-1}{z^n-1}

(x-z) \lt -(n-2)(x-1)\frac{z-1}{z^n-1}

 x-z \lt -(n-2)(x-1)\frac{z-1}{z^n-1}

ここで、両辺は共に負の値を取るので、右辺の後ろの2つの括弧内の数は小さければ小さい程、右辺は大きくなるので、

 x-z \lt -(n-2)(x-z)\frac{z-1}{z^n-1}

 z^n-1 \lt -(n-2)(z-1)

 0 \lt -(n-2)(z-1)

 0 \lt -(n-2)

 n\lt 2

ここで、n \gt 2となることがフェルマーの最終定理の前提であったので、これは明らかな矛盾である。

 

 

 

ビール予想の証明

ビール予想も同様の方法で証明できる。

ビール予想については、OSFのプレプリントに書いてあります。

また、今後の記事でも説明する予定ですので、お待ちください。

osf.io

フェルマーの最終定理の初等的証明(修正2版)

修正(2025/05/11,15:59)

(Xにて@n2698151436255さんと@bakobakobakoshi さんから、論証のミスや分かりにくいところを、指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

修正(2025/05/11,16:59)

(Xにて@Cat76599648さんから、論証のミスを指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

フェルマーの最終定理の初等的証明

この記事では、本日(2025/05/11)、僕が投稿した以下のプレプリントについての詳細な解説をします。

 

フェルマーの最終定理

まず、フェルマーの最終定理とは、自然数 n \ge 3について、以下の式を満たす自然数の組x,y,zが存在しないという命題です。

 x^n +y^n = z^n…(1)

ここで、2 \le x \lt y \lt zとしても一般性を失わないので、以後この条件を使います。

 

背理法

フェルマーの最終定理が成り立たないと仮定すると、 x^n +y^n = z^nを満たす自然数の3つ組x,y,zが存在することになります。この過程から矛盾が起こることを利用します。

 

重要な不等式

まず、以下の不等式がk=1,\cdots,n-1に対して成立することを示します。

z^k \le x^k+y^k…(2)

 

不等式(2)に背理法を用います。つまり、以下の不等式がk=1,\cdots,n-1に対して成立すると仮定します。

z^k \gt x^k+y^k…(3)

 

このとき、仮定より、

z^{n-1} \gt x^{n-1}+y^{n-1}…(4)

z \gt x+y…(5)

が成り立つはずですが、両辺に(5)式をかけると、

 

z^n \gt z(x^{n-1}+y^{n-1})

z^n \gt (x+y)(x^{n-1}+y^{n-1})

z^n \gt x^n+y^n+y x^{n-1}+x y^{n-1}…(6)

となります。ここで、フェルマーの最終定理に対する背理法の仮定から、

z^n=x^n+y^n \gt x^n+y^n+y x^{n-1}+x y^{n-1}

0 \gt y x^{n-1}+x y^{n-1}\gt 0…(7)

となり矛盾します。よって、k=n-1に対して、この式は成立しません。従って、背理法を考える不等式の個数が、k=1,\cdots,n-1からk=1,\cdots,n-2

に減りました。

 

このようにして、式(2)がk=n-m,n-(m-1),\cdots,n-1まで成立したと仮定し、数学的帰納法を用います。つまり、

z^{n-m} \le x^{n-m}+y^{n-m}…(8)

まで成立している状況で、k=1,2,\cdots,n-(m+1)について、不等式(3)が成り立つか調べます。背理法の仮定より、

z^{n-(m+1)} \gt x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)}…(9)

z \gt x+y…(10)

ですが、これらの不等式をかけ合わせると、

z^{n-m} \gt z(x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)})

z^{n-m} \gt (x+y)(x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)})

z^{n-m} \gt x^{n-m}+y^{n-m}+y x^{n-(m+1)}+x y^{n-(m+1)}\gt x^{n-m}+y^{n-m}…(11)

となが、これは不等式に対する数学的帰納法に矛盾する。

従って、k=1,\cdots n-1に対して、

z^k \le x^k+y^k…(12)

が成立します。

 

不等式の等号に関する注意

k=1,\cdots,n-1のとき、(12)式で等号が成立したと仮定します。

つまり、

z^{n-1}= x^{n-1}+y^k{n-1}…(13)

となったと仮定すると、両辺にz=x+yをかけて、

z^{n} = (x+y) ( x^{n-1}+y^{n-1})…(14)

z^{n} = x^{n}+y^k{n}+yx^{n-1}+zy^{n-1}…(14)

 0 = yx^{n-1}+zy^{n-1} …(12)

となり、矛盾します。

よって、

z^{n-1} \lt x^{n-1}+y^{n-1}

z^{n-1} \le x^{n-1}+y^{n-1}-1…(13)

が成立します。

 

前節と同様にして、不等号の等号に関して数学的帰納法を用いれば、k=1,\cdots,n-1に対して、

z^k \lt x^k+y^k

z^{n-1} \le x^{n-1}+y^{n-1}-1…(14)

が成立します。

また、k=0の場合にも拡張出来て、

1\le 1+1-1 …(15)

も成り立ちます。

不等式の総和による評価とフェルマーの最終定理の証明

(14)(15)式について、両辺の総和をとると、等比級数の和の公式より、

 

\sum_{k=0}^{n-1} z^k \le \sum_{k=0}^{n-1} x^k +\sum_{k=0}^{n-1} y^k - (n-2)

\frac{z^n-1}{z-1} \le \frac{x^n-1}{x-1} +\frac{y^n-1}{y-1} - (n-2)

\frac{z^n-1}{z-1} \lt \frac{x^n-1}{x-1} +\frac{y^n-1}{x-1} - (n-2)

 (z^n-1)(\frac{x-1}{z-1}) \lt (x^n+y^n-2) - (n-2)(x-1)…(16)

ここで、フェルマーの最終定理に対する背理法の仮定より、

 (z^n-1)(\frac{x-1}{z-1}) \lt (z^n-2) - (n-2)(x-1)

 0 \lt (\frac{z^n-1}{z^n-2})(\frac{x-1}{z-1}) \lt - (n-2) \frac{x-1}{z^n-2}…(17)

 0 \lt -(n-2)(x-1)(z^n-2)

 0 \lt -(n-2)

 0 \lt - (n-2)

 n \lt 2

ここで、n \gt 2となることがフェルマーの最終定理の前提であったので、これは明らかな矛盾である。

 

以上から、背理法により、フェルマーの最終定理を初等的に証明できた。

 

ビール予想の証明

ビール予想も同様の方法で証明できる。

ビール予想については、OSFのプレプリントに書いてあります。

また、今後の記事でも説明する予定ですので、お待ちください。

osf.io

フェルマーの最終定理の初等的証明のプレプリントの解説

いくつか修正しました(2025/05/11,15:59)

(Xにて@n2698151436255さんと@bakobakobakoshi さんから、論証のミスや分かりにくいところを、指摘していただきました。ありがとうございます。)

 

フェルマーの最終定理の初等的証明

この記事では、本日(2025/05/11)、僕が投稿した以下のプレプリントについての詳細な解説をします。

 

フェルマーの最終定理

まず、フェルマーの最終定理とは、自然数 n \ge 3について、以下の式を満たす自然数の組x,y,zが存在しないという命題です。

 x^n +y^n = z^n…(1)

ここで、2 \le x \lt y \lt zとしても一般性を失わないので、以後この条件を使います。

 

背理法

フェルマーの最終定理が成り立たないと仮定すると、 x^n +y^n = z^nを満たす自然数の3つ組x,y,zが存在することになります。この過程から矛盾が起こることを利用します。

 

重要な不等式

まず、以下の不等式がk=1,\cdots,n-1に対して成立することを示します。

z^k \le x^k+y^k…(2)

 

不等式(2)に背理法を用います。つまり、以下の不等式がk=1,\cdots,n-1に対して成立すると仮定します。

z^k \gt x^k+y^k…(3)

 

このとき、仮定より、

z^{n-1} \gt x^{n-1}+y^{n-1}…(4)

z \gt x+y…(5)

が成り立つはずですが、両辺に(5)式をかけると、

 

z^n \gt z(x^{n-1}+y^{n-1})

z^n \gt (x+y)(x^{n-1}+y^{n-1})

z^n \gt x^n+y^n+y x^{n-1}+x y^{n-1}…(6)

となります。ここで、フェルマーの最終定理に対する背理法の仮定から、

z^n=x^n+y^n \gt x^n+y^n+y x^{n-1}+x y^{n-1}

0 \gt y x^{n-1}+x y^{n-1}\gt 0…(7)

となり矛盾します。よって、k=n-1に対して、この式は成立しません。従って、背理法を考える不等式の個数が、k=1,\cdots,n-1からk=1,\cdots,n-2

に減りました。

 

このようにして、式(2)がk=n-m,n-(m-1),\cdots,n-1まで成立したと仮定し、数学的帰納法を用います。つまり、

z^{n-m} \le x^{n-m}+y^{n-m}…(8)

まで成立している状況で、k=1,2,\cdots,n-(m+1)について、不等式(3)が成り立つか調べます。背理法の仮定より、

z^{n-(m+1)} \gt x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)}…(9)

z \gt x+y…(10)

ですが、これらの不等式をかけ合わせると、

z^{n-m} \gt z(x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)})

z^{n-m} \gt (x+y)(x^{n-(m+1)}+y^{n-(m+1)})

z^{n-m} \gt x^{n-m}+y^{n-m}+y x^{n-(m+1)}+x y^{n-(m+1)}\gt x^{n-m}+y^{n-m}…(11)

となが、これは不等式に対する数学的帰納法に矛盾する。

従って、k=1,\cdots n-1に対して、

z^k \le x^k+y^k…(12)

が成立します。

 

不等式の等号に関する注意

k=1,\cdots,n-1のとき、(12)式で等号が成立したと仮定します。

つまり、

z^{n-1}= x^{n-1}+y^k{n-1}…(13)

となったと仮定すると、両辺にz=x+yをかけて、

z^{n} = (x+y) ( x^{n-1}+y^{n-1})…(14)

z^{n} = x^{n}+y^k{n}+yx^{n-1}+zy^{n-1}…(14)

 0 = yx^{n-1}+zy^{n-1} …(12)

となり、矛盾します。

よって、

z^{n-1} \lt x^{n-1}+y^{n-1}

z^{n-1} \le x^{n-1}+y^{n-1}-1…(13)

が成立します。

 

前節と同様にして、不等号の等号に関して数学的帰納法を用いれば、k=1,\cdots,n-1に対して、

z^k \lt x^k+y^k

z^{n-1} \le x^{n-1}+y^{n-1}-1…(14)

が成立します。

また、k=0の場合にも拡張出来て、

1\le 1+1-1 …(15)

も成り立ちます。

不等式の総和による評価とフェルマーの最終定理の証明

(14)(15)式について、両辺の総和をとると、等比級数の和の公式より、

 

\sum_{k=0}^{n-1} z^k \le \sum_{k=0}^{n-1} x^k +\sum_{k=0}^{n-1} y^k - (n-2)

\frac{z^n-1}{z-1} \le \frac{x^n-1}{x-1} +\frac{y^n-1}{y-1} - (n-2)

\frac{z^n-1}{z-1} \lt \frac{x^n-1}{z-1} +\frac{y^n-1}{z-1} - (n-2)

 (z^n-1) \lt (x^n-1) +(y^n-1) - (n-2)(z-1)…(16)

ここで、フェルマーの最終定理に対する背理法の仮定より、

 (z^n-1) \lt (z^n-1) -1 - (n-2)(z-1)

 1 \lt - (n-2)(z-1)

ここで、n,z \gt 2より、右辺は負の値をとる。

しかし、1は正であるため、これは明らかな矛盾である。

 

以上で、背理法により、フェルマーの最終定理を初等的に証明できた。

 

ビール予想の証明

ビール予想も同様の方法で証明できる。

ビール予想については、OSFのプレプリントに書いてあります。

また、今後の記事でも説明する予定ですので、お待ちください。

osf.io

為替トレードの不規則な動きを可視化してみた

前回のランダムな結果を受けて

前回の記事では、ランダムネスから為替チャートをおおよそ再現できるか確認した。おおよそ再現できるというのが前回の結果だった。

 

sky-time-math.hatenablog.jp

今回の記事では、実際の為替チャートの統計的ふるまいを可視化することに挑戦してみることにした。

Twitterのフォロワーさんに教えていただいた情報では、ランダムウォーク的にふるまうことがミクロな理論から確認されたらしい。詳しくは以下の記事を参照のこと。

 

www.titech.ac.jp

 

トレードのデータ

約1秒おきの為替チャートのデータ1か月分を以下からダウンロードした。

用いたデータはJPY/USDの8月分。

www.axiory.com

一定時間でサンプリングして統計を取る

111単位時間分のデータをヒストグラムとして集計し、ガウス分布にフィッティングし、その形の時間変化をアニメーション化したものが次の動画である。

サンプリングした為替チャートのデータの時間変化(ガウス分布にフィッティングしたもの)

この動画を見るとわかるが、唐突に分散が小さくなったり、平均値の位置が一瞬で飛んだりする。やはり、ほとんど不規則に見える。(うにょうにょしていてかわいい。)量子力学の確率分布の時間発展に似たなにかが現れるかもしれないと0.000001%くらい期待していたが、そんなに甘くはなかった。何か規則性のようなものを読み取れる方がいたら、ぜひ教えていただきたい。

参考までにガウス分布で平均値と標準偏差の乱数を発生させ、そこからガウス分布を再生成した場合のランダムな時間発展の動画も貼っておく。

ガウス分布に従う乱数で生成したガウス分布のランダムな時間発展

なんだか実際のチャートの時間発展よりランダムに見える。やはり、実際のチャートは完全なランダムとはなんらかの差があるのだろうか?

一応、平均値と標準偏差の時間変化も貼っておく。

サンプリングしたガウス分布の平均値と標準偏差の時間変化

ソースコード

github.com

gistd43c90b6b030e3d5d0fb5fc9febfb8dc

まとめ

ランダム的なものは、心惹かれるなーとつくづく思う。

 

為替レートは乱数で再現可能なのか?について

問題提起

今も昔も為替取引が活発に行われている。しかし、その未来予測は困難とされており、実際ランダムウォークのようであるとも言われている。もし、仮に完全にランダムウォーク的であるならば、分儲けと損がそれぞれ50%の確率で起こり、手数料が引かれる分期待値は必ずマイナスとなるはずである。そこで、今回は日本円と米ドルの為替レートがランダムウォーク的かどうか検証してみることにした。

検証用元データ

検証用データは1日単位で、100日分のデータを以下のサイトから拝借した。

sec.himawari-group.co.jp

各日にちの最大値と最小値、およびその平均値をプロットすると次の図のようになる。

元データの為替の移り変わり

短期間データの標準偏差

まず各日にちについて、平均値を最大値と最小値から引き、日にちに関する平均と標準偏差を求めた。最大値と最小値で大差はなく、平均からのずれの平均が\pm 0.744程度で、標準偏差0.387程度であった。

長期間の振る舞いがわかっている状況下での乱数によるずれ

元データの平均値から、平均値\pm 0.744標準偏差0.387正規分布に従う正規分布を足したり引いたりして、少しだけ短期的な乱数の影響を入れて為替チャートを乱数を用いて再生成したのが次の図である。

平均値からのずれのみ乱数となっている為替チャート

この図を見る限り、実際の為替チャートと大きなずれはなく、上昇か下落かを当てる確率は約75%程度となる。

その場合の損益は手数料を2%としてもほとんどの場合黒字になる。

しかし、分布の平均的な長期の振る舞いを事前に知ることは困難なため、この例はあくまで、短期の予想に乱数が入った場合、どれほど影響が出るかを見ているに過ぎない。

 

長期の平均値の予想も乱数で生成してみた

5日ごとに平均値が変動するとして、正規分布で平均値0で分散が適当な(値により価格の振れ幅が変わる)乱数を生成し

長期的なふるまいをランダムウォーク的に決定し、それに短期間の乱数を加味したものをいくつか生成してみた。

例1:長期予想も乱数の場合

例2:長期予想も乱数の場合

例3:長期予想も乱数の場合

例4:長期予想も乱数の場合

例5:長期予想も乱数の場合

黒の線が現実のチャートで、緑とピンクの線がそれぞれ、乱数によって生成されたチャートである。特に例1は実際の為替チャートと酷似しており、為替チャートがある程度ランダムになりうることを強く示唆している。上昇、下降の当たる確率はおよそ1/2で、期待値はマイナスになる傾向が大きかった。

疑問

いくら乱数で生み出されたチャートが現実のチャートと酷似しているとはいえ、為替の取引を行っているのは人間もしくはアルゴリズムに従ったコンピューターである。そこには、なんらかの意思や傾向が含まれているはずであるのに、なぜ乱数で生成したチャートが実際のチャートと酷似してしまうのか疑問である。ひょっとすると、僕たちの目の錯覚や思い込みで実際により詳細にデータを分析すれば、乱数が生成したチャートと現実のチャートの違いを判定する方法が存在するのかもしれないが今のところ不明である。

一人ひとり異なるとはいえ、戦略をもって行われているはずの、大衆の意思決定の結果がランダムになりうるのか?この疑問を解決するには実際のチャートとランダムなチャートをより詳細に調べる数学的ツールが必要になってくると思われる。

 

プログラム

今回、検証に用いたプログラムを貼っておく。

github.com

gistf372e9769e151f617285828c3f8caed6