2次方程式の複素数解とグラフの幾何学的関係
2次関数と2次方程式
2次関数
を考える。2次方程式が実数解を持つとき、その解は、との交点で与えられる。
それでは、複素数解を持つときはどうなるだろうか?
幾何学的に考察してみよう。
2次方程式の解の公式
2次方程式が実数解を持たないと仮定すると、
一方のグラフの頂点は、
より、
となる。
さて、このようにして得られたグラフの頂点を、元のグラフの頂点と比べる。すると、x座標は同じで、y座標はいくらかずれている。そして、そのx座標は2次方程式の複素数解の実部に等しく、y座標は2次方程式複素数解の虚部の定数倍に等しい。
このようにして、2次方程式の複素数解と元のグラフとの関係が得られた。
実数解の場合グラフの軸から等距離にx軸方向に等距離にずれた位置の点に解があった。複素数解の場合、グラフの頂点からy軸方向にx軸から上下に等距離ずれた位置の点に対応する解がある。
このように実数解の場合も複素数解の場合も、x軸上のある点から等距離ずれた場所に2つの解に対応する点があることが分かった。