流れる空の中で数学を。

とある数学好きの「手作りすうがく」と「気ままな雑記」。

2次方程式の複素数解とグラフの幾何学的関係

2次関数と2次方程式

2次関数

y=ax^2+bx+c

2次方程式

ax^2+bx+c=0

を考える。2次方程式が実数解を持つとき、その解は、y=ax^2+bx+cy=0の交点で与えられる。

それでは、複素数解を持つときはどうなるだろうか?

幾何学的に考察してみよう。

 

2次方程式の解の公式

2次方程式が実数解を持たないと仮定すると、

x=\frac{-b\pm \sqrt{4ac-b^2} i }{2a}

一方y=ax^2+bx+cのグラフの頂点は、

y=a\left(x+\frac{b}{2a}\right)bx+\frac{4ac-b^2}{4a}

より、\left(-\frac{b}{2a}, \frac{4ac-b^2}{4a} \right)

となる。

さて、このようにして得られたグラフの頂点を、元のグラフの頂点と比べる。すると、x座標は同じで、y座標はいくらかずれている。そして、そのx座標は2次方程式複素数解の実部に等しく、y座標は2次方程式複素数解の虚部の定数倍に等しい。

このようにして、2次方程式複素数解と元のグラフとの関係が得られた。

実数解の場合グラフの軸から等距離にx軸方向に等距離にずれた位置の点に解があった。複素数解の場合、グラフの頂点からy軸方向にx軸から上下に等距離ずれた位置の点に対応する解がある。

このように実数解の場合も複素数解の場合も、x軸上のある点から等距離ずれた場所に2つの解に対応する点があることが分かった。